今年の冬季山小屋泊は八ヶ岳へ。メインは「赤岳鉱泉のステーキ」
2017年、赤岳鉱泉の有名なステーキを求め、テン泊にも関わらず敢えて山小屋で食事としましたが、ビーフシチューと裏切られたあの夏。季節を変えてのリベンジです。
というわけで、赤岳鉱泉に泊まるため、一日目に硫黄岳、二日目に赤岳と、繋がってる山を敢えてバラバラに登るという標高稼ぎのプランとなってます。が、赤岳~硫黄はトラバースがありますし、安全に二つのお山に登れてよかったということにしておきます。

2017年、赤岳鉱泉起点で、赤岳~横岳~硫黄岳と周回した時の記録はこちら↓

1、アクセス

line_50799896920817
本当は赤岳山荘まで車で入りたかったのですが、チェーンがあっても二駆では厳しかった…。
撤退して美濃戸口から出発です。駐車料金は八ヶ岳山荘へ支払います。
トイレは水洗のチップ制、駐車料金を払うと山荘内にてコーヒーがサービスで頂けます。

2、美濃戸口~赤岳鉱泉

DSC05114
前述の通り美濃戸口から出発となった八ヶ岳登山。
車で入れる最奥である赤岳山荘までは林道歩きを1時間となります。

line_51182231498851
地面はカチコチに凍結しており、スパイクかバランス取りにストック推奨です。
歩き始めて早々にペットボトル飲料が凍り始め、今から頂上の気温に不安を覚えます。

DSC05115
約1時間、赤岳山荘を通過すると北沢と南沢の分岐があるので北沢ルートへ。

DSC05116
堰堤広場まではさらに林道歩きが続きます。

DSC05119
赤褐色の沢水は積雪の中でも目立っていました。

DSC05121

広場を通過するとようやく登山道になります。
長い木橋は雪が積もってちょっぴりドキドキ。落ちたら寒いだろうなぁ。

DSC05122
緩やかな道のり。木々の奥にはこれから登る八ヶ岳の山々が見え始めます。

DSC05123
樹林帯を抜け、人の声が聞こえたと思うと鉱泉名物のアイスキャンディーが見えました。

line_51198274044609
というわけで赤岳鉱泉に到着です。宿泊の手続きをして荷物をデポさせてもらいました。
さてさて、今回の山旅のメインディッシュかつ気になる夕飯は……

CollageMaker_20200409_170642534
・・・ホッケ(゜Д゜ )
ステーキどころか肉ですらないという現実に、山に登る前に落ち込む一行でした。

3、赤岳鉱泉~赤岩の頭

DSC05124
ホッケショックから何とか気分を立て直し、本日の第二目標である硫黄岳のピストンに向かいます。

DSC05126
道中はほぼ眺望のない樹林帯ですが、白銀の森と化しておりとても綺麗でした。

DSC05130
樹林帯の中をひたすらジグザグに登っていきます。

DSC05129
光もさして気持ちのよい樹林帯歩き。

DSC05131
ふと見上げると青空が広がり、快晴登山はいつぶりかなぁと思う。

line_497932545617712
道中のおばけちゃん。

DSC05142
さて、しばらく登るとついに樹林帯を抜けました。
横岳~赤岳~阿弥陀岳と南八ヶ岳の稜線が一望できます。

DSC05138
目の前の稜線にあがるべく最後のジグザグ登り。

line_51226394005858
赤岩の頭に到着です。
今までほぼ無風でしたが稜線に上がった途端に吹き荒れる風。
太陽が出ているにも関わらず、風の冷たさは突き刺さるような痛み。1年ぶりの冬山の痛みでした。

4、赤岩の頭~硫黄岳

DSC05143
稜線からは硫黄岳への最後の道のりが一望できます。
青空に浮か真っ白な稜線にテンションがあがる。

DSC05146
が、疲労、風、寒さで、足が重たい。何度も足が止まりつつ一歩一歩登っていきます。
何度も振り返りますがなかなか前に進みません。

DSC05148
なんとか登りきって硫黄岳の広い頂上に出ました。
端まで歩く気力がなく無言で座り込む始末。

DSC05151
気分的には満身創痍で硫黄岳に登頂です。最近登山をさぼりすぎたツケだろうか…。
しかし、ここは360度展望の硫黄岳。広がる眺望に徐々に元気が湧いてきます。


DSC05156
硫黄から阿弥陀岳まで続く稜線。夏に見た時も感動したけど雪を纏う姿も美しい。
中央の赤岳に「明日は絶対登る!」とやる気をもらいました。

DSC05153
反対側には北八ヶ岳の山々が見下ろせます。
真っ白な天狗岳の左後ろには諏訪富士の名を持つ蓼科山も顔をのぞかせています。

line_496676804633764
そして硫黄岳といえば爆裂火口。

DSC05152
夏はガスの中でしたが今日はばっちり。抉られたような火口は迫力がありました。

DSC05154
爆裂火口と市街地。

可能ならば風景を楽しみつつ食事としたかったのですが、口元や手(素肌)を出すとか無理なレベルの寒さだったので早々に下山しました。

5、赤岳鉱泉

DSC05159
下山中、「今日はホッケなんだよね…」と悲しみを思い出す一行。
せめて肉が食べたいと小屋に戻って牛丼を注文しました。冷え切った体に滲みる…。

20200210_062432
冬にもかかわらず山小屋は大賑わいで、山というよりは観光地のような感じの赤岳鉱泉。
冬季は水道が使用不可ですが男女別の簡易水洗トイレ、更衣室、談話室ありといい感じ。お風呂は冬季は入ることはできません。

20200209_151119
宿泊部屋はこんな感じ。
電気こたつに足をつっこみながら毛布と綿布団を掛けて寝るスタイルです。各部屋にはストーブはありませんが、こたつがぬくぬくで快適に眠れました。
飲食もオッケーということで本日はこちらで宴会。相変わらずホッケが話題になるあたり、自分含め皆さんのステーキへの熱い期待がうかがえます。

DSC05161
そんなわけで話題の夕飯がこちらです。立派なホッケ!水餃子は肉汁もありもちもち!
生野菜に果物と豪華!うんうん、おいしいんだけどステーキがよかった…

20200210_060152
今回は魚に愛されているようで、翌朝もミニホッケ焼き魚でした。
ちなみにこの山行中、散々ネタにされ、「下山後にステーキを食べよう」と赤岳登山のモチベーションになったので、ある意味ホッケも美味しかったのかもしれません。


二日目赤岳登山に続きます。