九州遠征登山第二弾は、高千穂峰(たかちほのみね)に登りました。
山頂にはニニギノミコトが刺したという天逆鉾が残る山岳信仰の強いお山です。
あいにくの悪天でしたが、火口、溶岩、火山礫と火山らしい景色が広がっていました。
*九州遠征のまとめはこちら
<コースタイム>
7:08霧島神宮古宮址=8:04御鉢=08:16脊門丘=8:42高千穂峰09:09=10:18高千穂河原

1、アクセス

登山口は高千穂河原。駐車料金は500円。
ビジターセンターでは天逆鉾のレプリカ展示やバッチ販売をしています。
水洗トイレ・携帯トイレ回収箱(山頂にトイレブースあり)・ポスト・休憩室があります。

2、霧島神宮古宮趾と穏やかな林

DSC03099
霧島山の第二峰、高千穂峰。
山頂西方に御鉢をもち、登山道が火口縁を通るという面白い行程をしているお山です
この御鉢の景色を楽しみに、早朝なら雨が降り出す前に間に合うんじゃないかと淡い期待を抱いて登山口に向かいました。
しかし、霧島に入った瞬間、霧に包まれる…。

DSC03016
しょっぱなから挫けそうですが、頑張って登るとしましょう。
登山口は駐車場の奥、鳥居の方角にあります。
古宮趾コース(階段)と自然探索路(緩い)が選べますが、せっかくなので古宮趾を通らせていただくことに。

DSC03017
1235年まで二代霧島神宮があった古宮趾。鳥居をくぐって参道を歩きます。
濃霧に包まれた霧島は静まり返り、足音を出すのも憚られる雰囲気。

DSC03018
少し歩くと天孫降臨神籬斎場に着きました。

DSC03019
もともと社殿があった場所には祭壇が残されています。
晴れていれば奥に高千穂峰が見えるそう。

DSC03021
斎場の右側から登山道へ。

DSC03024
石畳に石段と、非常に整備された道です。

DSC03025
10分も経たないうちに自然探索路との合流点に到着しました。

DSC03026
ここからは登山道。赤褐色の地面に瓦礫が転がり、火山らしくなってきました。

3、火山を登る

DSC03027
樹林帯を抜けると御鉢までは直登となります。
新燃岳噴火の際の火山灰でしょうか、砂地が広がり、足をとられる登りにくい急坂でスタート。

DSC03028
溶岩が混じり始めます。

DSC03029
次第に赤褐色の砂利が多くなると足元がずるずる…。
一歩進むと半歩ずり落ちる登山者泣かせの登りです。
地面は真っ赤、視界はまっ白、上がる息、始まる頭痛(これは寝不足)…。あぁ地獄かな…。

DSC03032
暫く無心になって登っていくと「危険」の看板やロープが見えました。
どうやら御鉢の火口縁に取りついたようです。
ここからは火口を見下ろしながら歩く絶景のはずですが何しろ視界が悪い。
事前知識がなれければ火口が右にあるのか左にあるのかも分からないレベルでした。
(※写真は火口を覗きこんだ所)

DSC03033
しばらく平坦な火口縁を歩きます。
この御鉢巡りの辺りは「馬の背」と呼ばれ、どんな歩きにくい所だろうと心配していましたが、幅2m程の広く平らな道に拍子抜け。ただ、風での転倒事故が多いらしく、突風に注意です。

DSC03034
火口の端まで来たら一度下ります。
火口の縁の標識に「高千穂河原(鹿児島県)」とわざわざ県名の記載があるのは、ここからが宮崎県だと言いたいのだろうか。

DSC03035
脊門丘(鞍部)に到着。

DSC03036
ここには788年に噴火で焼失したという初代霧島神宮跡があります。
霧島神宮は噴火で焼失する度、移動を繰り返してるんですね。

DSC03038
ここからは最後の頑張りどころ。高千穂峰に取りつきます。
砂利道に瓦礫が散らばっており歩きにくい登り。

DSC03039
そして赤褐色のズルズルゾーン再び。
何しろ先が全く見えないので、長く長く感じた登りでした。

4、登頂と下山

DSC03040
霧雨でしっかり濡れ、吹き荒れる風に凍えつつ、九州二座目・高千穂峰に登頂です。

DSC03042
山頂にあるのは、ニニギノミコトが天孫降臨の際に刺した天逆鉾。
噴火で焼失して現在刺さってるのはレプリカらしいですが、柄部分はまだ地中に埋まってるとか。

DSC03100
とりあえず、霧で見えないかもと危惧してたので目視できて一安心です。
(※写真はビジターセンターのレプリカ)
蛇足ですが、かの有名な坂本龍馬は、新婚旅行で高千穂を訪れた際、天逆鉾を抜いたそうです。怖いもの知らずにも程がある。

DSC03043
天逆鉾を見た後は、高千穂山頂小屋(避難小屋)で休憩することにしました。
昔は営業小屋だったので、当時の物品が残されてたり、写真の展示がされています。
山頂標識もここにありました。

DSC03047
相変わらず風が強く視界も悪いですが下山開始。
もうすぐ初夏だというのに凍えることになるとは…完全に修行登山です。

DSC03049
砂利道の下りは、上り以上にずるずる滑ります。心折れるわぁ…。

DSC03051
しかし、御鉢を過ぎた終盤に小さな奇跡が。気持ち霧が薄くなってきた。

DSC03060
次の瞬間、すーっと御鉢の山肌が姿を現しました。
火口縁のラインが見える…!!

DSC03061
それに応えるように西側(高千穂河原方面)も突然の晴れ。
赤褐色の高千穂峰の麓には、青々とした森林が広がっていました。
この対比の美しさに思わず立ち止まって見惚れる。

DSC03062
駐車場に降りる頃にはがっつり雨になり、霧は消滅していました。
朝の声も出せないほどの凛とした雰囲気は和らいだような気がします。

**
霧雨での山行。
高千穂峰登山は、行動時間は2時間半と短いですが、ずるずる滑って歩きにくい砂利道、体温を奪う強風と霧雨、先の見通しが持てない視界と、疲労感が強かったです。
ただ、数メートル先も霞むような天候で天逆鉾が目視できたこと、最後に少しだけ高千穂河原が見下ろせたことで救われた、そんな山行でした。