冬季に小屋泊したい!ということで、富士見平小屋に泊まってきました。
瑞牆山と金峰山との分岐点にあり、駐車場から1時間以内と好アクセスの富士見平小屋。夜はランプの灯りがぼんやりと輝く、幻想的な雰囲気の山小屋でした。

この記事は、金峰山登山(途中撤退)と山小屋レポになります。
二日目、瑞牆山登山はこちら↓

<コースタイム>
⚫一日目
7:40瑞牆山荘=8:20富士見平小屋9:00=10:00大日小屋=11:00大日岩=(11:45撤退)=12:30大日岩13:30=14:45鷹見岩15:00=15:40富士見平小屋
⚫二日目
7:30富士見平小屋=8:00桃太郎岩=9:00大ヤスリ岩=9:40瑞牆山10:15=11:36富士見平小屋12:10=12:35瑞牆山荘

1、金峰への道のりで岩巡り

2月の中旬。集合時刻午前3時、運転片道4時間という無茶の末、やってきたのは山梨県。
(ずっと寝ててホントすみません。運転手さんありがとう…!)
 
2年ぶりの瑞牆山荘前駐車場です。
駐車場は広く、登山ポストあり。トイレは安定の冬季閉鎖です。

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準備を整え、落ち葉がふかふかの樹林帯からスタート!
次第に大きな岩が散らばり始め、急坂が姿を現します。
土が露出しており、凍結していても、濡れていても滑りやすいので注意…。

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尾根に上がると突然視界が開け、瑞牆山が出迎えてくれます。
瑞牆山は2年前、素敵な山仲間に会うきっかけになった山なので個人的に思い出深い山…。

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ここから小屋までは緩やかです。
道の半分がガチガチに凍結していました。

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駐車場から1時間もかからずに富士見平小屋に到着!
樹林帯にある小屋ですが、名前の通り富士山が見えます。

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うん、ばっちり⭐
岐阜に越してからなかなか富士山を見れなくなったので感動です。

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ここからはアイゼンを付けて金峰山を目指します。

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登山道は、緩やかな尾根歩きの後、飯森山の巻き道になります。
しばらく雪化粧した樹林帯の中を平行移動。

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鷹見岩との分岐。鷹見岩は山小屋の方お勧め眺望スポットです。(下山時に登りました)

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しばらく歩くと大日小屋に到着です。

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小屋を越えるといよいよ標高を上げていきます。
雪の下や岩の表面等、所々凍結してるので滑り止めがあった方がいい感じ。

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しばらく登ると岩場にでました。

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一枚岩の鎖場。斜度は大したことないですが、今期初アイゼンだし、アイゼンでの岩場歩行に慣れてないしで、少々緊張しました。

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鎖場は見えてるところだけで、再び樹林帯に入ります。
途中、大日岩の看板がありましたが、ここからだと全貌が全く見えない。設置場所はここでいいんだろうか…。

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まだまだ急坂が続きます。さすが縦八丁と、八丁の名をもつだけある。
この辺りは全体的に凍結路。氷の下は岩がゴロゴロしてるので、時々アイザンが嫌な音を立てる…。

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坂を上がると大日岩に到着です。

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寄り道は後回しということで、金峰山へ。

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大日岩からは稜線歩きです。
まずは黙々と登り、砂払ノ頭。

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稜線上は光が射し込み、霧氷が本当に綺麗でした。

さて、まだまだ山頂にはつきません。
黙々と進みますが、残り4キロ…、ついにタイムアップ判断…/(^o^)\
撤退はいつも悔しい。でも、再訪の機会を与えられたと考えてリベンジを楽しみにしとこうと思います。

そんなわけで、時間に余裕ができたので、復路は存分に寄り道を楽しんで下山することにしました。

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道中。仲間曰く「芸術」 
上に伸びている枝がポイントらしい。うーん、言われればそんな気もする…?

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そして大日岩。せっかくなので登れるところまで登ってみます。

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岩のトンネル(写真左)まではペンキに従って岩場を歩いていきます。
このペンキは八丁平に抜ける案内で、この後、岩場を下ってトラバースする様子。
剣岳とかのぎざぎざした岩場と違って、のっぺりした岩場に恐怖を感じる自分にとっては登山道に見えません…。

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幸い今回の目的は散策なので、登山道を離れてトンネルをくぐりました。

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トンネルを抜けると、なかなかな眺望!

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一際目を引くのは、やはり瑞牆山です。
左に飛び出す大ヤスリ岩はもちろん、山自体が岩でギザギザしてて、非常に目立つ

そこから先、大日岩へは北側から登れそうでした。途中まで上がってみたのですが、苦手な種類の岩場だし、久々の高所だしで、すっかりびびってしまった私。
笑顔で勇敢な仲間を見送っときました。

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そんな、てっぺんまで登ったクレイジーな仲間の勇姿はこちらです。すごい!

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戻り道。視線の先には金峰山が広がっていました。小さな突起は山頂にある五丈岩。
瑞牆山とは違って広く穏やかな稜線です。

景色を楽しみつつ、お昼を食べたら下山再開。鷹見岩への分岐まで降りてきました。

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地図によると往復40分。
シャクナゲの茂る道を上っていきますが、後半は地味に急。

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そして最後の最後に難所、一枚岩の鎖場。
(写真は登ってから見下ろしたところ。)
ここは足だけで立てるような角度でないし、足をかけられそうな場所もないので、鎖に頼ってアスレチックが如く、強引に登りました。

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ということで鷹見岩登頂!三角点もあり。
鷹見岩は樹林帯の中から飛び出したようなピークで、360度の眺望です。

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まずは南側の景色。一番左が富士山。
写真中央の山は深田久弥終焉の地である茅ヶ岳 (左) と金ヶ岳(右)。
右の稜線は南アルプス。農鳥、間ノ岳、北岳、その手前に重なるように鳳凰三山。さらに右は仙丈、甲斐駒。
金ヶ岳の奥には荒川三山も見えるらしいが今日は雲でおぼろげでした。
…何この贅沢な景色!双眼鏡が欲しい!

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富士山は左から、大日岳、白山岳、剣ヶ峰と3つのピークが見えます。

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右手方面には八ヶ岳。しっかり雪をかぶってました。

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左手には、大日岩(左)と金峰山(右奥)。
金峰山は反対側から簡単に登れるけど、この景色を見て、この稜線を辿って登頂したい、そう思うのでした。

2、富士見平小屋に宿泊

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鷹見岩に別れを告げ、今夜のお宿、富士見平小屋に帰ってきました。
というわけで、恒例の山小屋レポです。

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小屋の前はテン場。
ベンチや机が設置してあります。

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トイレは屋外のみで洋式が一つ。
バイオトイレらしい臭いが少々しますが、綺麗に掃除されています。

唯一の問題といえば、夜間の気温が-7度以下ってことですね。
日常生活においてマイナス下でトイレに入ることはほぼ無いですしね、トイレに行くことが非常に憂鬱でした。

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水場は山小屋から少し下ったところにあります。
パイプからつららが垂れてますが、滅多に凍ることはないようで十分な水量です。
周囲の地面が凍結してるので注意。

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ここからは内部に入ります。
山小屋の玄関とお土産コーナー。

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食堂兼談話室。
食事時以外は解放されています。

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スタッフの方の調理スペース。

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寝室。大部屋に雑魚寝タイプです。
敷き布団+毛布+かけ布団+枕で1名分。

ちなみに大部屋に対しストーブは一つ。普通に寒いです。
余った毛布を使っていいということだったので毛布を3枚使用させて頂きました。

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さぁ、持ち込んだお酒と、山小屋限定のクラフトビール、瑞牆ビールと富士見平小屋ビールで宴会開始です。
ちなみにクッキーは山小屋の主人からのバレンタインデー❤

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夜も深まり、アルコールランプに火が灯りました。

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晩御飯(冬メニュー)はシカシチューと鹿のソーセージ、みかんでした。シカ美味しい♪

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お米は凍っちゃうらしく主食はパンです。卓上コンロで温められます。
ちなみにこのパン、一人分です。
シェアするのかと思ったら人数分あって二度見しました。

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大量のパンに若干苦戦しつつも、食事後は再び宴会です。
ランプの灯りは薄暗いけど幻想的。ストーブを囲んで(寒くて離れられないともいう)、消灯の20時半まで、のんびり過ごしました。


消灯後。息が白くなる程の寒い寝室で、毛布にくるまってぬくぬく暖をとるのが思いの外ここちよかったのか、珍しく途中で起きることもなく眠りました。

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朝5時半。朝食は餅入りのおうどんでした。
寝坊が許されないメニューですが、お湯を飲むって凄く暖まる!朝からしっかりスープを飲み干しました。


再度毛布にくるまって二度寝したら、二日目、瑞牆山登山に出発です!