何となく何かをしたくて、ノリと勢いで屋久島一人旅をしてきました。

思い立って屋久島行きを決心したのが出発前日。
島の人曰く「屋久島は呼ばれた人しか行けない」らしいですが、前日に決心したにも関わらず飛行機も宿もトントン拍子で決まり、島が受け入れてくれたのかなと思わずにいられないのでした。

宮之浦とモッチョムに登ることだけ決めた行き当たりばったりの旅です。
過去に観光で訪れた時の記録はこちら

1日目 屋久島へ。

2年半ぶりの屋久島再訪。まずは鹿児島へ向かいます。
何にも考えず前回と同じくジェットスターの一番安いプランです。
このプランは預入荷物なし・持ち込み荷物は7キロ以内というものなんですが、避難小屋泊装備を準備し始めると7キロ厳しい…。
ストックを諦め、裏技の「身に付ければ重量に入らない」をフル活用し、ぎりぎりの6.9キロでした。

なんとか鹿児島空港にたどり着くことができたら、屋久島へ。
島へのアクセスの方法は3つ。
  1. 飛行機。(往復2、3万円)
  2. 高速船トッピー&ロケット(往復15000円)
  3. フェリー屋久島2(往復9800円。鹿児島8:30発のため前入りじゃないと厳しい)
今回は高速船を使用することにしました。
空港から出たところに券売機があるのでバスのチケットを購入し、高速船ターミナルに向かいます。
1250円で時間は50分程。予約制度はありません。

高速船ターミナルに着いたら船に乗り換え。
高速船はシートベルトをしなくてはいけないので、船内探検をしたり、潮風を楽しんだりと船旅を楽しみたいならフェリーがおすすめ。

そんなこんなでおよそ2時間弱。
電車、飛行機、バス、船と、陸海空コンプリートしてやっと島入りです。

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まずは歩いて益久神社へ。
ここでは縄文杉の描かれた登山守を頂きます。屋久島での山行が無事に行えますように。

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その後はバスにて登山口に近い安房に向かいました。
本日の宿は「森のきらめき」。1階はコンビニ、2回は宿泊施設になっています。
「里の山小屋プラン」は、寝袋持ち込みが前提となっており、相部屋、掛け布団なし(マットレスと銀マットはあります)、各部屋にユニットバス付きでお値段1900円と安い!
そしてプリムスのガス缶も手に入ります。

荷物を置いたら歩いて安房のスーパへ。閑散期なので、宿どころか町全体がひっそり。
一人旅は孤独を楽しむものだといいますが、寂しくなってきた。

2・3日目 宮之浦岳縦走

屋久島登山第一弾です。
一人登山に関わらず、初日の孤独が嘘のように、いろいろな出会いがあった縦走でした。

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ご一緒した方と別れて安房に戻ると、やはり誰もいない。
歩道は草が茫々。目線を上げると海に囲まれています。
ただ、人との出会いや山々に癒されたこともあってか、この静けさが心地よくなってきました。

夜は地元の方向けの居酒屋さんに入り、名物の首折れサバと久々のお酒。
海の音を聞きながら真っ暗な車道を歩いて帰った時の非日常感が印象的でした。

4日目 ガイドさんと沢登り体験

縦走翌日。前回体験ダイビングが楽しかったので、何か水遊びをしたいと思っていました。
偶然4月から沢登りができるガイドさんが見付かったので今回は沢登りです。
お世話になったガイドさん。

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朝8時。安房まで迎えに来てもらい、ウェットスーツを着てさっそく沢に。
…今更だけどすっごい冷たそう。

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普通の沢上りはひざ下までしか濡らさないらしいですが、今回は遊びましょうということで水に突っ込みます。あああああ…!案の定冷たい!

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一度水に浸かってしまえばウェットスーツのおかげで温かくなります。
最初は緊張しましたが、ガイドさんに促されるがままに流れに頭を突っ込みます。

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ジャンプ!

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からのシュノーケリング。この透き通ったエメラルドグリーン!
屋久島は本当に水がきれいです。

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沢沿いにはサクラツツジが咲いていました。

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新緑に赤茶色の幹がいい感じ。

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よく見ると木の根っこが長ーく伸びて先端が沢に浸かっています。
その姿に、植物の生命を改めて感じました。

ガイドさんに自然の話を聞きつつ、岩の上を渡りながらどんどん登ります。
岩場歩きみたいで楽しい。しかも濡れるのを気にしなくていいから水の中の岩も気にせず利用できます。
登山にはまった人が沢に手を出す気持ちが分かる気がする…。

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そして、苔むしたところに到着。新緑と合わさってきれいでした。

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そのまま猿川ガジュマルに寄り道。
複数のガジュマルの根が複雑に絡み合って、巨大な空間を作っていました。

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最後に安房川を眺めて、安房まで送ってもらいました。
ガイドのお兄さん、本当に自然や冒険への愛があふれる素敵な兄さんでした。

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お昼は屋久どんさん。うどんも美味しいですが、天丼のたれが甘くて絶妙でした。

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今夜からは宿を変え、「ゲストハウス屋久島」に泊まります。
1泊3000円。キッチン、調理器具が備え付けられた談話室がある宿です。
オーナーのおじいちゃんが素敵な人で、また、談話室には毎晩自然と宿泊者が集まる温かい宿で、屋久島を再訪することがあったら、絶対にここに泊まりにこようと思っていました。

安房で買い出しを済ませ「鯛ノ川」バス停で下車。
荷物を置かせていただき、歩いてすぐそばのトローキの滝を見に行きました。
ふと目線を下すと、展望台の柵の脇に踏み跡があります。
踏み跡があったら行きたくなるじゃないか!

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ということで下りてみました。
振り返って「あー…これビーサンで下るところじゃなかったかもしんない」と思ったのは内緒。

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下りてきたのは海に面する大きな岩の上でした。
左に目を移すと岩伝いに海岸に降りられそうな感じ。

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というわけで必死に岩にしがみつきながら海岸に降りました。
難しくはないんだけど、万が一落ちても発見してもらえないと思うと緊張です。
海水は思ったよりも温かく、しばらく波に足をつっこんだり、景色を楽しんだりして過ごしました。

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その後、ポンタン館さんにてノマドカフェのジンジャーミルクジェラートを購入。
自分の好みにクリティカルヒットで、この旅で3回リピートしました。
ショウガのシロップ漬けが入っているのですが、ミルクの中でしっかり主張していて、それでいてミルクと一緒に食べるとまろやかで…とにかく美味しいです。ショウガ好きならお勧めです。

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夕方。宿に戻って談話室でご飯を食べていると日が暮れ人が集まってきました。
見事にみんな一人旅。と、日本人、日本人、外国人、外国人、外国人…。
大学受験のために覚えたはずの英語は恐ろしいほど思い出せません。
日本人のにーちゃん、おじちゃんと「なんだっけ」と話しながら必死にコミュニケーション。
でもカップ焼きそば作りを通して心は通じ合った気がします。

4日目 モッチョム岳とフルーツガーデン

この日は宿から直接、モッチョム岳へ。屋久島登山第二段です。
朝の6時にエーデルワイスが流れており、屋久島の人は早起きだなぁと思いました。


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登山後、尾之間に降りてきたら、偶然「ペイタ」さんを発見。
「チャチャ茶パン」という、屋久島のお茶を練り込んだパンを購入しました。
ふんわり甘く、お茶のいい香りが鼻を抜けます。

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今日は欲張ってバスに乗り中間へ向かいます。
車窓から見たガジュマルに付けられたブランコ。昔、柿の木でブランコしてたのを思い出す。

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そして有名な中間ガジュマル。

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しばらく歩き屋久島フルーツガーデン「パパイヤの里」へ向かいます。
こちらは植物園ですが、温室があるわけでなく、敷地内に入るといきなり上のような光景です。

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入園料は500円。おじいちゃんによる植物園の案内とフルーツの試食が付いてきます。
案内は10分程。最初に写真撮影です。
「写真撮るよ~。ここジャングルに来たって感じでしょ、はい、ジャングル~」とお茶目なおじいちゃん。ジャングルツアー開始です。

このおじいちゃん、木々の説明をしてくれるのですが、立ち止まりません。写真を撮ってると置いてかれます。質問しても答えてくれるかどうかは気まぐれです。
そんな感じですが、ところどころにおじいちゃんの人の良さが出ていて癒されました。
個人的には予想外に楽しかった観光スポットでした。

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ジャックと豆の木のモデルとなった木。

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「あ、これニコちゃんになってて人気よ」と言いつつ止まる気配のないおじいちゃんにおいてかれながら撮った写真。

そんな楽しいツアーも終わり、出口で再び写真を撮るというおじいちゃん。
「はい、なんごく~。
さっきはジャングルでこっちは南国なんですねと言ったら、ふふと笑って他はないけどねとおじいちゃん。おじいちゃん大好きです。

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見学の後はフルーツの試食をさせていただけるのですが、それが美味しくて&暑かったのでバニラアイスを注文。バニラアイスにもフルーツを添えてくださいました。

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フルーツを楽しんだらぎりぎりでバスに乗り込み尾之間へ。
ここには、尾之間温泉という有名な温泉があるのですがかなり熱めらしい。

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Aコープで買い出しをしたら、再びバス停へ。
バスの時間が1時間に1本レベルなので、旅中、尾之間で買い出しする度に、ガソリンスタンドを眺めながらバスをぼんやり待っていました。島の時間はゆっくりです。

ゲストハウスに戻ると、昨日より外人さんが増えてました。
そしてカップ焼きそばがブームになってました。
だんだん英語に抵抗がなくなってきて、数うちゃ当たる作戦で必死に知っている単語を並べます。
外人さんからしたらきっと単語から連想ゲーム状態だった気がしますが、仲良くなってきました。

翌日は、雨天ということでプランを悩む皆様。
仲良くなった日本人のにーちゃんと外人のねーちゃんと一緒にお箸を作りに行くことにしました。

5日目 仙人さんの箸作りと滝見学

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雨ということで宮之浦空港の近くで仙人さんの箸作り体験へ。
屋久杉をのみで削って箸を作ります。夫婦の方と一緒に5人でスタート。
気付くと、それぞれこだわりが出てきて、削ることに没頭してました。1時間があっという間。

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箸作りを終えた時には、なんだか仲間意識が芽生えており、箸の集合写真を撮りました。
いやはや本当に楽しかったです。

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午後は雨だからこそと滝観光です。
まずはトローキの滝リベンジ。海に直接流れ込む珍しい滝です。
左が通常。右が雨の滝。水量が違いすぎてびびりました。

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これは期待ができると、屋久島最大級の滝、大川の滝へ。
入り口からチラ見えする滝。すでにやばい。

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正面に回るとごおおおおおお…。
水しぶきでびしょびしょになります。おお、勇敢なカメラマンがいる…。

普段は滝のすぐ近くまで寄れるんですが水の勢いが強すぎて近寄れません。
というか少し前は道が水没していて大変だったらしい。自然ってすごい。
雨の日に屋久島の滝を見ないなんてもったいない。その通りだと思いました。

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その後は尾ノ間で買い出しをし、またバスを待って、宿に戻ってきました。
今日はトビウオの刺身と、ガスを使い切るべくオニオンスープ。

毎日、6時からゆっくりご飯を食べて、7時から9時ぐらいまで談笑して、10時には眠って…、なんかこの時間の使い方がほんと贅沢だなぁと思いました。

スープを作っていると、フランスの兄ちゃんがビールをもってテラスに出てきました。
相変わらず英単語でコミュニケーション。それでも通じ合えるから嬉しいもんです。
すると、帰ってきた方がみんなテラスに集まってきました。
日本人のにーちゃんはまだ出かけていて会話はほぼ英語。日本なのに外国のドラマみたい。

6日目 干潮時限定!平内海中温泉へ

屋久島最終日(のはずだった)。
この日は、帰る前に平内海中温泉に入るという重大ミッションに取り掛かります。

平内海中温泉とは干潮の前後2時間だけ海の中から現れる露天温泉です。
これだけでプレミアム感がすごいんですが、問題はこの先、男女混浴。水着不可。更衣室なし
そんなわけで、決意して向かっても尻込みしてしまう人も多いらしい。
救いなのはバスタオルや湯着の着用が可能となったことです。

1日2回干潮があるのですが、さすがに昼間は勇気がない。
ということで入るとしたら、朝5時に干潮を迎えるこの日しかないと思いました。
朝4時45分。起床して真っ暗な中、借りた自転車で平内海中温泉に向かいます。
朝から11キロのサイクリング。正直車がほしい…(笑)

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県道をひたすら西に走ること1時間。平内海中温泉の案内が見えてきました。

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ということで平内海中温泉です。正面のおばあちゃんがいる辺りが温泉です。
すっごい開放的というか、海岸そのものというか…屋久島すごい。

と、あまりの光景に釘付けになって進んでしまったのですが、この看板の前で桶を手に入れましょう。
かけ湯をするのに必要ですが、取りに行くには心理的に長い距離です。
私は忘れてしまいましたが、幸いなことにおばあちゃんが貸してくださいました。

着替えは道の右側の空間で行います。
脱衣所はないのですが、大きな岩の影に窪んでいる2人分ぐらいの脱衣スペースがありました。
風が吹き荒れ波がごうごうとうなる中で裸になるのは、同性しかいないのにも関わらずちょっと抵抗を感じたので、異性が多いと尻込みする気持ちも分かります。

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バスタオルを巻いて湯舟へ。
干潮から1時間たっているからか、海が荒れているからか、すぐそこが海です。
温度が違う湯舟が3つと一人用風呂があるそうですが、すでに1つは海とつながってしまったよう。

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とりあえず左の湯舟に入って海の方向を眺めてみました。
これ目の前がこの光景です。遠望じゃないです。

海と風が荒れに荒れ、遠くでは波の花が飛びまくってました。
どうやら普段より冷たいらしく、左の湯舟では寒くなって右の湯舟へ。
それでも、寒くはないけど温くもない。なんとも不思議な温度でした。

せまい湯舟に集落のおばあちゃんたちと6人。
方言がきつくて何言ってるのか所々分かりませんでしたが、暖かい雰囲気でした。

湯舟には大量の落ち葉が浮かびます。
風でビュンビュンとび、顔に当たってはおばあちゃんたちが「ぶたれた!!」と大笑い。
また、大きな波が来ると頭から潮を被ります。海水が入ると一瞬湯舟の中が冷えます。
なんだこれ…!人口の露天風呂では味わえないワイルドさ。目は海に釘付けです。

そろそろ干潮後2時間の7時。海が迫ってきます。左の湯舟は海とくっつきました。
おばあちゃんに桶を貸してもらい上がり湯をして撤退です。
そんな時間に地域のおじいちゃんたちが複数やってきました。
「早くしないと風呂なくなるよ」とばおばあちゃんに言われつつ風呂にはいるおじいちゃんたち。
もうなんか屋久島すごいわー。

いや、入ってよかったです。
何かをふっきれた気がして、帰り道はすがすがしい気分で自転車を飛ばすのでした。
屋久島に来たら絶対に入るべき温泉だと思う。

と、そんな爽快な気分の中、防災無線が。「フェリー欠航です」
「!!!???」そしてその3時間後、高速船全便欠航が確定するのでした。
こんな時LCCは辛い…屋久島にとじこめられた気分になりました。
思い通りにならないことに苛立つ気持ちを抑えるため、しばらくただ県道を歩き続けました。

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なんとなく、屋久島まできて利用しないぞと思っていたモスバーガーに行ってやりました。
島内唯一のハンバーガーチェーン店です。

オーナーさんから「屋久島が引き留めてるんだよ」と言葉を掛けていただき、そうだ、せっかくならもう1つ山に登ろうと思い、2日延長することにしました。
ゲストハウスの皆は明日帰るらしく最後の団らんです。まるで家族になったような気分でした。

8日目 ヤクスギランドとモッチョム岳

屋久島登山第3弾です。


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登山を終え、ゲストハウスに戻ると机上にフランスのにーちゃんからのプレゼントが。
さささーと絵を描くすごいにーちゃんでした。ありがとう!

9日目 成田へ

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いよいよ最終日。朝はゆっくり過ごしました。
5日間過ごしたゲストハウス屋久島ともお別れ。オーナーさんとの別れが悲しくて思わずうるうる。

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帰るこの日は快晴でした。
いつも思うけど、別れの日の快晴はなぜか寂しさを感じます。

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荒れまくっていた海も穏やか。
屋久島の神様が見送ってくださっているのかもしれません。

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ありがとう屋久島。またいつか再訪できることを願っています。