屋久島登山第3弾は太忠岳(1497m)です。
ここはヤクスギランドの奥から行ける山で、何より特徴的なのは山頂に君臨する天柱石。
高さ40mにもなろう花崗岩は不思議な曲線を描き、自然にできたものとは思えない優美な姿をしています。

<コースタイム>※意識して巻いてます
10:10ヤクスギランド=10:50天文の森=11:55モッチョム岳12:20=13:10天文の森=14:05ヤクスギランド

太忠岳へのアクセス

・「ヤクスギランド」からアクセスします。
・車の場合は直接向かえばOK。
・バスの場合は、「紀元杉行き」のバスに乗りヤクスギランドにて下車します。

前夜ゲストハウスにて、太忠岳について調べました。
ゆる登山~♪のつもりだったのですが、始発のバスで10時着。終バスが15時10分。
高原地図の標準タイムは390分。あれ、これ厳しいか?
最悪の場合と、ヤクスギランドから安房までの歩行時間を調べると5時間40分。おお…。

その日太忠岳に行ったというフランスのにーちゃんにどうやって行ったのか聞いてみました。
こういう時ゲストハウスは助かります。
「バスで大丈夫!」と笑顔で言うにーちゃん。かかった時間を書いてくれました。
それを再現したのがこちらです。

image

「山頂まで行って帰って2時間!?」
『2時間だよ。』
「走った?」
『(50分の場所を指して)ここは急いだ。山のところは、はぁ、はぁって感じ。』
「ええ…いけるのかな…」
『いけるよ!』

これはゆる登山どころか必死登山の予感…。
ただ、ネットで調べた標準タイムを見ると、高原地図の標準タイムはかなりゆるめな印象を受けます。
ハイカーさんも来るから緩いんでしょうかね。

DSC_0614
というわけで、にーちゃんを信じて10時着のバスで挑戦することにしました。

雪積もる屋久島の森

DSC_0616
ヤクスギランド入り口付近からは太忠岳山頂を見ることができます。
写真のとんがりが天柱石。圧倒的存在感です。

DSC_0534
さあ頑張ろう! 受付で協力金(500円)と登山届を出し、登山開始です。
といってもヤクスギランド敷地内は登山という感じではありませんがね。

ちなみに、ヤクスギランドは標高1000mのところにある自然休養林。
30分コースから150分コースまで4つのコースが設定されており、特に30分コースは写真のように非常に整備されているので、誰でもお手軽に屋久島の森を楽しめます。
名前の安っぽさの割に立派な屋久杉も数多く存在しておりいい施設だと思いました。
ただ、森の中は結構冷えます。指先がかじかむ感覚があるぐらいなので、ゆっくりまわる時は羽織があった方がよさそうでした。

DSC_0535
切株更新。名前の通り、切り株の上に2代目の杉が育っています。
こうやって命が続いていくんだなぁと長い時間の流れを感じます。

DSC_0539
と、そんな感傷に浸りながらも、時間を捲かないといけないので足は必死です。

DSC_0541
ヤクスギランド内は沢が流れているので、何度かつり橋を渡る場面もあります。

DSC_0544
苔むしたひげ長老。

DSC_0545
奥に行くにつれ巨木が目立つようになってきました。
切株更新、倒木更新、杉が命のバトンをつないでいる姿がいたるところで見られます。

DSC_0547
必死に歩くこと50分。天文の森に到着です。予定通りです。

DSC_0550
ここから先はヤクスギランド敷地から出て、登山道になります。
ちょっとずつ傾斜が出てきました。今までと同じペースで登ってたらすごく息があがったので、立ち止まらないで登れるペースに切り替えました。

DSC_0551
標高を上げていくとまさかの雪!
にーちゃんが「手が冷たかった。雪が降った」と言ってましたがまさか残ってるとは。

DSC_0553
苔と雪。
すっかり春から初夏の雰囲気の屋久島でしたが、冬の姿も少し見られました。

DSC_0557
こりらは雪化粧した杉の幹。

DSC_0558
この複雑な根っこがすごく好きです。

DSC_0559
少しずつ植生が変わってきました。

DSC_0560
屋久島の苔はほんとかわいい。

DSC_0563
大きな岩が重なり合った隙間を登ります。

DSC_0587
太忠岳!いや、指導標なんですが、この山、山頂標識がないんです…。
この看板を越えるといよいよ、天柱石が見えてきます。

天柱石とのご対面

DSC_0568
木々の間を抜けるといきなりどーん!高さ40m越えの巨石です。
その大きさにまず圧倒されます。でも天柱石の魅力は大きさだけじゃない。

DSC_0570
横をロープで登らせてもらいます。
ちなみにこのロープ、登ってみたら巨石の間に挟まった20センチほどの岩に巻き付けてあるだけで、戦慄しました…。

DSC_0577
10人ぐらいは寝られそうな、舞台のように横たわった大きな岩の上を奥まで進みます。
そして見上げると…

DSC_0575
麗しき天柱石!
このなめらかな曲線!そして自然物だとは思えないこの姿。
目の前の景色が本当だと思えない感覚。
東京の下町にスカイツリーが建った時の違和感に似ています。

DSC_0572
そして石の舞台から見る屋久島の山並み。モッチョムとも宮之浦ともまた違う雰囲気です。
そしてやっぱり奥に海が見えるのが島にいるって感じがしていい…。

DSC_0584
奥に見えるのは屋久島で一番ハードと噂の愛子岳ちゃんです。

DSC_0585
天柱石の後ろに回り込むと祠がありました。

DSC_0581
戻って、舞台の下から見上げる天柱石。
天柱石は3種の神器のうちの1つ「剣」を表すそうです。
たしかに、青空を貫かんばかりの立派な姿でした。

屋久島の森をのんびり下山

DSC_0588
さて下山開始です。ここまでフランスのにーちゃんの言った通りのタイムです。
余裕ができたので、緑と白の森をのんびり下山することにしました。

DSC_0589
頭上は新緑、足元は雪。ほんと贅沢な景色です。

DSC_0596

少しずつ雪も融けてきて、苔は滴を湛えて輝いていました。

DSC_0599
切り株の上に育つ若い命。

DSC_0601
苔生して原生林っぽい雰囲気のところ。

DSC_0602
沢にかかるかわいい橋。
ヤクスギランドまで戻ってきたら、時間もあるので周回コースで帰ります。

DSC_0603
苔むした天柱杉。

DSC_0604
樹皮の質感に趣のある母子杉。

DSC_0605
たこ足のような切り株。

DSC_0606
自分の中で、屋久杉って曲がりくねってごつごつしているのに、表面はなめらかってイメージがあります。まさにそんなイメージの仏陀杉でした。

DSC_0608
色々なくぐり杉がありますが、ここのくぐり杉が一番高かった。

DSC_0609
最後は再び木道。森の中にテラスがある感じで、木道のある風景って好きです。

DSC_0613
そんなわけで14時5分ヤクスギランド入り口に戻ってきました。
フランスのにーちゃんありがとう。(前半必死だったけど)結構余裕で回れました。
そして、遠くに天柱石が迎えてくれました。さっきまで近くにいたと思うと愛おしい。


屋久島の山は一つ一つ表情が違って楽しかった。
次にくる機会があったら愛子岳ちゃんに挑戦したいと思います。