両神山(1723m)に登ってきました。
両神山は起伏のある姿が特徴的ですが、今回はそのギザギザの部分、八丁尾根を歩いてきました。

八丁峠コースは30本近くの鎖があり、事故も多いコース。
ネット上では怖いという意見や大したことがないという意見が転がり、実態がつかみにくかったのですが、個人的には八海山よりは難易度が低く、アスレチック感覚で楽しいコースでした。

日向大谷、白井差等、両神山のその他コースの記録はこちらからどうぞ。
<コースタイム>
上落合橋駐車場07:04=07:46八丁峠=08:47西岳=09:51東岳=10:16両神山11:16=11:42東岳=12:48西岳=13:33八丁峠=14:01上落合橋登山口

1、アクセス

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両神山八丁峠の駐車場は八丁トンネルを挟んで2つ。
①北側に八丁トンネル駐車場(広い、トイレあり)、②南側に上落合橋駐車場(狭い、トイレなし)があります。
冬季閉鎖の時期(平成29年は12月11日~4月末)は、金山志賀坂線のうち八丁トンネルの南側~志賀坂峠が通り抜けが不可になるので、それぞれの駐車場にはピストンになります。
平成29年度は雁掛トンネルが工事の関係で利用できるか不明だったため、今回は遠回りして北からアクセスしました。

上落合駐車場の満車を心配してましたが、朝7時地点では自分達を含め3台。
帰ってくる頃にも車はまばらで、12月は登山者が少なめな感じと思われます。


2、両神山登山
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剣に行く前に登ろうと思ってた八丁峠コース。
天気の悪戯で前後してしまいましたが、やっと訪れることができました。
ピストンすると鎖場渋滞が怖いと言うことで、作業道での下山を視野に入れて上落合橋駐車場を選択です。(結局作業道は使えなかったし、鎖場渋滞もなかったのですが…)

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八丁峠の登山口。
他様のブログで見ていた不安定そうな梯子は、しっかりとした階段になっていました。
登山届の用紙とポストも備えられています。
岩場を歩くコースなので、これでもかと注意換気の看板や表示。気を引き締めて出発です。

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まずは尾根に取り付くべく、石が転がる道を進みます。

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針葉樹林の尾根を登ったら、落葉樹林をつづら折りで登ります。
気温は1ケタ台。車中泊(座)と寒さで固まった体にはしんどい序盤戦。

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ふと顔をあげると鉄塔の残骸でしょうか。

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北斜面なので薄暗い登山道でしたが、目の前の稜線は朝日に輝いていました。

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40分程黙々と登り、八丁峠に到着です。

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ちょいと展望台に寄り道。
枝々の隙間から稜線の向こう側が初めて見えて思わず歓声をあげました。
でも冷静に考えると、葉がある時期は展望できない気がする…。

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近くには鉄塔跡がありました。さっきの残骸の根元でしょうか?

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そして、いよいよ鎖場天国開幕!
某ブログさんによると28本あるというので数えながら登っていきます。
最初の印象としては、滑りにくい岩で、足掛かり・手掛かりが豊富で登りやすい。

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ここからは稜線歩きなのでアップダウンの繰り返しです。

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時折展望も開けます。低山の景色はアルプスとは違った意味で綺麗だなぁと思う。

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序盤は下りの鎖場はありませんが、結構急な下りで気を使いました。

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こちらは滑落事故発生箇所だという5番鎖場。
いつの間にか鎖を使わずにどこまで登れるかチャレンジが始まっていました。

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急登登場。

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鎖場なのであっという間に標高を稼げます。
まだまだ続く鎖を使わないチャレンジ。手足を掛ける場所を考えながら登るのも楽しいもんです。

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行蔵峠に到着。

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樹林帯の中の鎖場なので、斜度のわりに高度感は少ないです。

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それにしてもみんな全く鎖を使わないので鎖場っぽい写真が撮れない。

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そんなことを愚痴ってたら仲間が写真を撮ってくれるというので鎖を握る。
うん、でも、鎖を持っただけ感が半端ない。

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西岳に到着しました。

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振り替えると今越えてきた稜線が見えます。

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この辺りから下りの鎖場が登場します。
鎖場間の間隔も狭くなってきて、数が飛ぶように増えていく。

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大きな岩に謎の宮の字。

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急な下り鎖場で今度こそ鎖場っぽい写真が撮れました。

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滑落事故発生箇所その2、12番目鎖場。ほぼ垂直の長めの鎖場です。

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登りきると龍頭神社奥宮がありました。

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そして個人的に一番どきどきした14番目鎖場。
稜線上を歩いた方が安定するので、鎖の使い道が分かりません。

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相変わらず鎖を無視する仲間たち。

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そして18個目鎖場。今日一で鎖の存在意義が分からない場所。

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素朴な雰囲気の看板。

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後半は垂直に近い鎖場が連続します。

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アスレチック感覚で非常に楽しい。

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目の前に見えるのは両神山でしょうか。

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東岳に到着。ベンチがあり休憩スポットです。

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ここまで鎖は27個。鎖場はあと1つのはずですが、すれ違った人いわく「ここからが長い」
その言葉の通り、鎖はお休みで、しばらく急坂や稜線歩きが続きます。

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時々展望が開けますが、まだ遠い…。

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そして、ついに最後の鎖場!
と思いきや、あれ、28じゃなくて29個あったんだけど…。

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ともかく、両神山登頂。鎖を使わないで登るチャレンジ成功です!

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3度目の山頂は快晴でした。

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浅間山はくっきり。まだ縞々プリンにはなっていない。

山頂は混雑とまではいきませんが、続々と人が登ってきます。
せっかくなので、下山に利用しようと思っている作業道の情報収集をします。
すると、みなさん「お勧めはしない」「道が不明瞭」「落ち葉だと思って踏んだら胸まで沈んだ」と苦笑をこぼすので、素直にピストンに決定。
下山してから調べたところによると、数年前からそもそも通行禁止になっていたそうです。

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さあ、ギザギザの八丁尾根を戻るとしましょうか。

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当たり前ですが、行きは上りだった鎖場が帰りは下りです。
写真は龍頭神社奥宮付近の12番鎖場。上りと下りでは印象が変わる。

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西岳付近より振り返ると、登山者が下山しているのが見えます。
こうみるとなかなか急な鎖場が連続していたことが分かります。

行きはウキウキであっという間の鎖場でしたが、帰りは長い
数えている鎖の数がなかなか減りません。幸い渋滞には遭遇しませんでしたがそれでも長い

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長い長いとこぼしつつ、14時に駐車場に返ってきました。
標高的には大して登ってないのですが、気を張っていたのかそれなりの疲労感。

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疲れを癒すべく、道の駅大滝温泉でゆっくりしてきました。
ヒノキ風呂と岩風呂があって程よい温度でなかなかいい温泉でした。

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お腹がすいたので、秩父名物のわらじカツを食べようと、元祖の安田屋さんへ。

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かなりローカルな店構えの安田屋さんですが、2種類の大きなカツは美味しくておなか一杯になりました。


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両神山の八丁峠コースは、とにかく楽しかったです。
手掛かり足掛かりを考えながら登るのって面白い!岩場中毒になりそうです。
ただ、心残りとしては、鎖が28本と聞いていたのに、数えたら29本。
帰宅し再度調べると27本とするブログもあり、正確な数が気になるのでした。
どなたかぜひ数えてきてください…笑