樹沢峠からの周回ルートで甲斐駒ヶ岳(2967m)に行きました。
全国の駒ヶ岳の名がつく山の中では最高峰の甲斐駒ヶ岳。
仙丈ヶ岳が緩やかで女性的な山と言われるのとは対照的に、峻険な山並みが特徴的な南アルプスの名峰です。

展望がいい時のざっくり記録はこちら

<コースタイム>
08:10北沢峠=09:57双児山=10:49駒津峰=11:36六方石=12:52甲斐駒ヶ岳=13:34六方石=14:13駒津峰=15:20仙水峠=15:51仙水小屋=16:19長衛小屋(旧北沢駒仙小屋)=16:39北沢峠
夏休み企画第二段。木曽駒登山の後、仙流荘さんに宿泊。甲斐駒ヶ岳を目指します。
この夏休み企画とは、友人発案、ゴールデン山ウィークとかいう、山登りと宿泊を繰り返しつつ、6日間長野で過ごそうというバカで楽しい企画です。なんとなく語感がしっくりこないのが玉に傷です。

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というわけで、前置きはそこそこに甲斐駒です。この日はバスの始発は6時。
布団が愛しくて仙流荘さんでだらだらし、5時半にバス停に行くと、とんでもない長蛇の列でした。
なんとバス停と仙流荘駐車場の間を3回折り返し!
天気予報もよくはないのに、お盆の日曜日って怖いです。

バスがフル稼働ですが、その増便にも乗りきれず、バスが戻ってくるのを待つことになりました。
北沢峠まで、バスは片道50分。単純に考えると登れるのは2時間後。撤退の文字が頭をよぎります。
しかし、嬉しいことに、あまりの登山客の多さに終バスの時刻が1時間遅れの17時に延長。
そして、運転手さんの頑張りにより8時過ぎに北沢峠に到着しました。

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北沢峠からは反時計回りが一般的らしいですが、そんなことは知らず時計回りで入山。
2時間ほど樹林帯が続きます。

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ガスの中に差し込む光が幻想的でした。

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比較的緩めな登りが長く続く感じ。ピンクリボンを数えながら黙々と登り続けます。

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道端には、仙丈ケ岳の時に見つけられなかったギンリョウソウ(銀竜草)
受粉後の姿なので神秘的というよりは、目玉みたいで不気味ですね。

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標高を上げるにつれ、少しずつ岩が増えてきました。

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樹林帯を抜けたと思うとあっという間に双子山に到着。
もっとえぐい登りを想像していたので、あっけなくて拍子抜けです。

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ここからは岩がゴロゴロした稜線歩き。

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森林限界を超えると、ハイマツ帯。この辺は仙丈ケ岳に似ています。

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駒津峰は、比較的開けた場所となっており休憩スポットになっておりました。
天気予報通り完璧な曇り!何も見えませんw

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何も見えませんが、ところどころ切れ落ちていて険しい姿が想像できます。
このあたりからは岩稜っぽくなってきて、楽しい限りです。

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8合目に到着。山頂までは捲道コースと、直登コースがあります。
今回の目的は岩場なので直登コースへ。
直登コースは左側ということで、メットをかぶり写真の道を登っていきます。
しかし、ここは分岐じゃありませんでした。ただの岩です。

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正しい道は、8合目から道なりに右に進んでいきます。
すると、岩に分岐のペイントがされているので、ここで左を選択します。

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間違っているとは思わず進んでいく一行。
巨大な岩の上を進みながら、直登コースってすごいなぁと疑うことを知らない。

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ペイントもないので、手足を使いながら必死に登れるところを探します。
さすが、山と高原地図で破線になっている岩稜コース、スリルあるなぁと思ってました。
後ろから自分たちを見たおにいさんも登ってきて、一緒に行きましょうと進んでいきます。

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いよいよ進めなくなった時、右に道を発見。
捲道に合流しちゃったのかなと不思議がってると、登ってきたお姉さんがここが直登コースだと教えてくれました。
正規ルートに戻ってみると、岩は多いものの普通の登山道でした。
今までの苦労は一体…。お兄さん、巻き込んですみませんでした。けがなく戻れてよかったです。

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正規ルートに戻り、岩稜を登っていきます。

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振り返ると、うっすらと今まで歩いた稜線が見えました。
ぎざぎざしていてやっぱり甲斐駒ケ岳ってかっこいい!

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頂上付近は花崗岩でできており、真っ白な砂浜が広がってました。
綺麗だけど登りづらく、最後の頑張りどころです。

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登り切るといよいよ甲斐駒ケ岳に到着!昨日今日と駒駒です。
広い山頂で、普段は素晴らしい展望が広がっているらしいですが、地面も空も真っ白!

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祠にはわらじが祀られていました。

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遠くにはうっすら碑のようなもの。

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帰りは捲道コースを使用します。
一面に白い砂利が広がっており、ザレ道となっています。

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夏でも真っ白な姿をしているという甲斐駒ケ岳。
砂浜の様で美しいなと思ったのですが、曇りなのもあって写真だとどんよりして見えますね;

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駒津峰まで戻ります。

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駒津峰まで戻ると少し晴れてきました。ここからは仙水峠に向けて下山。

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樹林帯の下りがひたすら続きます。

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低木に挟まれた道を下って…

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仙水峠に到着。地図には樹林帯の急登とあり、確かに下り疲れました。

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仙水峠からは風景が一変。黒っぽい岩石が積み重なる道になります。

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そして再び樹林帯に戻ると一面苔むしていました。

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久々の土の道に、歩きやすいと思わず嬉しくなります。

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仙水小屋は予約していないと敷地内に進入禁止らしく、公衆トイレもないとのこと。
水場は使っても大丈夫そうだったので水を頂きました。

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ここからは沢沿い。ミストが発生しており、気持ちがいいです。

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何度か堤防があり、浅く広がる水面に上高地を思い出しました。

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長衛小屋が見えたら下山も終了。

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テン場がカラフルできれいでした。
ここに泊まって甲斐駒、仙丈を一泊二日で楽むのもいいそうです。

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北沢峠まで10分程舗装路を登ります。
この道はいつか見た道~♪ はい、1か月前に通った道ですね。

北沢峠への到着は、終バス20分前のぎりぎりな感じでした。
終バスの延長とバスの爆走がなければ間に合わなかったと思うと、今回はいろいろな偶然に恵まれました。

展望はほぼ楽しめませんでしたが、岩稜を越えた先の砂浜に妙に感動して、満足度が高い山行になりました。
1か月前の仙丈ケ岳での約束も無事に達成できてよかったです。