丹沢の縦走と言えば、まずあがるのは主脈縦走と主稜縦走。
丹沢主稜は、丹沢主脈の塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳に檜洞丸を加えた、丹沢を東西に横断するコースです。
山と高原地図でのコースタイムは約12時間という過酷な道ですが、丹沢が好きと言うからには、歩かねばという思いに苛まれ、日の長い5月、日帰りで行ってきました。

その他、
★檜洞丸を通
る記録一覧
★蛭ヶ岳を通る記録一覧
★丹沢山を通る記録一覧
★塔ノ岳を通る記録一覧

<コースタイム>
8:39西丹沢ビジターセンター=8:44ツツジ新道入口=9:13ゴーラ沢出合=09:54展望台=10:48石棚山稜分岐=11:02檜洞丸=11:09青ヶ岳山荘=11:33源蔵尾根下降点=12:29臼ヶ岳=13:45蛭ヶ岳14:04=15:23丹沢山15:41=16:30塔ノ岳16:34=17:33堀山の家17:41=19:01大倉バス停

昨年、丹沢主稜を途中で諦めた12月。
あの日から丹沢主稜への思いは日に日に強くなるばかりでした。
しかし、春の丹沢は山小屋が混むらしい。それなら泊まらなければいいんだ、大倉尾根ならナイトハイクでもなんとかなりそうだし、と登山歴2年目に差し掛かったゆとりが無謀な挑戦をしてきました。

よそ様のブログを拝見し、時間の目安は11時15分檜洞丸、14時蛭ヶ岳、16時丹沢山、17時15分塔ノ岳、19:25大倉バス停で設定。
実際にどのくらいのペースで歩けるのか分からないため、登り・下りは自分のペース、平地は気持ち速く歩き、11時半までに檜洞丸に到着できなければ諦めることにしました。


7時。新松田駅は登山客であふれ、バスの増便が出ています。自分は7時20分発のバスに乗車。
8時40分、西丹沢自然教室改め、西丹沢ビジターセンターに到着です。

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明日は西丹沢の山開きなので、横断幕が出ていました。

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半年ぶりのツツジ新道登山口です。

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最初はほぼ平らな道が続きます。
新緑は深みをましてきた気がします。葉も影も青々しくて初夏の雰囲気。

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気持ちテンポよく歩き、予定通り、30分程でゴーラ沢出合に到着。

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ゴーラ沢出合からが本番です。ぐいぐいと標高を稼いでいきます。
流石春に人気の山。登山客がたくさんいました。

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10時、展望台に到着。富士山がばっちり!

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標高1200mを越えるとシロヤシオが咲いていました。
ピークは視界が真っ白になるぐらいだそうですが、開花の遅れている今年は、まばらです。

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それでも、数株は開花が進んでいて、新緑の中、上品な白色がよく映えます。

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檜洞丸へは、そこそこの登りがずっと続くので意外に大変。

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シロヤシオを見かけるとついつい立ち止まってしまいます。

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先がほんのり赤い葉っぱがお花の形についているのも素敵だし、花の可憐な感じもいい!
来年は満開のシロヤシオが見たいなぁ…

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標高を上げると、オオバイケイソウと黄色の花が一面に咲いていました。

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木道とオオバイケイソウの組み合わせを見ると、檜洞丸って感じがします。

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芝とオオバイケイソウと富士山。のどかです。

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11時。檜洞丸に到着。無事に目標時間に着くことができ、主稜に挑戦決定です。

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今日の犬越路は富士山を眺めながらの下山で気持ちがいいだろうなぁ。
みなさん、のんびりご飯を楽しんでますが、時間が惜しいので行動食だけ取って出発します。

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これから歩く山並みを見てわくわく。なんたって念願の主稜縦走です。

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丹沢堪能の旅に行ってきます!

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山頂直下の山荘を越えるといっきに人が少なくなりますが、思ったより人が多くて安心しました。
同じように日帰り縦走を目指す人も多くて主稜の人気がうかがえます。

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前情報通り、嘘でしょう!?というぐらい標高を下げていきます。

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これでもか!と延々と続く下り。後からGPS見たら標高300m下ってました。
これから目指すは丹沢最高峰なので、下れば下る分登り返すと思うと憂鬱です。

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手書きの看板が異様な存在感。

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補強された尾根。全体的に、よく整備されている道でした。

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あと2時間10分か…。

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軽いアップダウンを一つこなし、臼ヶ岳前の鞍部に到着。
意外に侮れないと噂の臼ヶ岳へ登ります。

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ああ、山が青々としていて美しいなぁ(現実逃避)

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新緑の中、ぐいっと190mほど登ります。
とにかく暑くて、自分でも恐ろしいほど水を摂取してます。
結局4リットル持って行っても足りずに、みやま山荘でサイダーを買う始末。

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臼ヶ岳に到着。中継ポイントの一つみたいな扱いだけど、噂通りつらかった!
流石にベンチに座って少々休憩。

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臼ヶ岳から見える蛭ヶ岳。ああ、果てしない…。

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さぁ、蛭に向かいましょうか。軽く降りて…

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…まだ降りるんですか?
臼ヶ岳さんやってくれました。120m落とされました。

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コイワザクラがきれいだなぁ。もうこのまま花を見て過ごしたい。
臼ヶ岳と蛭ヶ岳の間に、もう一つミカゲ沢の頭という小さなピークがあります。
普段なら大したことないのですが、すぐ目の前に聳える蛭を見上げつつ下るのは精神的に辛い。

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いよいよ蛭ヶ岳にとりつきます。300m登るぞ!

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鎖場がありますが、岩がからっからに乾いているので大したことありませんでした。

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直射日光にさらされつつ、岩やら瓦礫が多い道を登ります。

この辺りから脈があがり立ち止まってもなかなか下がりません。
異様に息が切れ、しまいには続けて20歩歩くことができない始末。
足が痛いわけでもないのに進めない。休憩しても、急登ですぐに脈があがりきってしまいます。

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今まで歩いてきた線を眺めて、なんとか気力を振り絞って少しずつ登ります。

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あと0.5キロが長い…

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初夏の日差しの中、けなげに咲くサクラ。

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もう少し!もう少しなんですけど、進めないんです。

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14時前。蛭ヶ岳に到着。
ギラギラと太陽が照り付けますが、そんなこと構ってられず寝転がる。
慣れない暑さ+きつい登りで軽く熱中症になりかかっていたのかもしれません。
寝転がってたらやっと脈が落ち着きましたが、固形物を食べる気にならず。
疲れすぎると食欲がなくなるみたいなので、山にゼリー系の食料は必須だと学びました。

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さあ、体調が回復したら、いよいよ主稜縦走も折り返し。たぶん右のピークが塔ノ岳。
ここまで来たら行くしかないと気合を入れなおします。

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蛭までは稜線歩きといいつつ樹林帯でしたが、ここからは開放感抜群。
丹沢と言ったらこの稜線です!風も心地よく最高!

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前回怖かった鬼ヶ岩も、雪がないと普通の岩場。

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お約束の鬼ヶ岩と蛭ヶ岳。

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そして、ねじねじ君。

心配していた最後の100mほど登り返しですが、蛭に比べたらかわいいものです。

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というわけで、15時半、丹沢山に到着。標識は外されていました。
みやま山荘でサイダーを購入。山頂で飲む炭酸のうまさといったら!

ここからはよく知っている道なので、気持ち的にはここでゴールです。
塔ノ岳直下にも100mほどの最後の登り返しがあり、披露した体にはつらいですが、ここさえ乗り切れば後は下りだけ。

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16時半。塔ノ岳。
富士山は残念ながら隠れてしまいましたが、日の傾く中ぼんやりとした山並みも美しい。

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夕焼に照らされる街並み。

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堀山の家からは賑やかな談笑の声が聞こえてきました。

大倉尾根と言えど、時間が時間なので、人が少ない。ただ、つらそうな方がちらほら。
そういう自分も辛くて立ち止まりそうだったのですが、同じルートを歩いているうちに一緒に行く流れになった単独者さん方の存在に助けられました。

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樹林帯は日没前ですが薄暗いです。大倉尾根の下りはだらだら長くてうんざり。

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やっとの思いで下山。丹沢クリステルさんただいまー!

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無事に帰ってきました。丹沢主稜縦走をやり遂げました。


総時間10時間20分。今までで一番の試練の旅路でした。
近場で無茶をしたくなったら、お勧めのコースです。
下山直後は解放された喜びが強いですが、じわじわと達成感を得られます。
自分には無理ですが、もの足りない場合は途中からでも山を追加も可能です。

今回、流石に友人を誘うのも申し訳なくて一人で行きましたが、蛭からは単独の方とずっと一緒でした。
そうでもなければ、もっと辛かったのだろうと思うと、本当に人に助けられた旅だったと思います。
ベテランの方々だったのでもう会えなそうですが、感謝しています。

とにかく、これで今年の目標の一つを達成しました!やったね!