8月最後の土曜日。
どうしても山に登りたくて天気が微妙な中、両神山(1723m)に行きました。
天気予報では曇り時々雨の予定でしたが、まさかの雨(強)。
清滝小屋で撤退の記録です。

<公共交通機関でのアクセス> ※2016年現在
池袋→西武秩父→8:20薬師の湯行きバス→薬師の湯で日向大谷行きバスに乗り替え→9:50向大谷登山口
・薬師の湯で運賃を支払う際、乗継券をもらうと薬師~登山口間は無料になります。(運賃500円)
・現金支払いのみなので、500円玉か100円玉を用意しておくとスムーズです。
・帰りは17:20が終バスになります。

<コースタイム>
9:57日向大谷口=10:23会所=11:36弘法之井戸=12:10清滝小屋13:07=13:12弘法之井戸=14:19会所=14:46日向大谷口

金曜日。天気予報を見ると、9時は雨で後は曇り。
普段なら山行を中止する天気ですが、山に飢えていたため決行しました。
いつもの如く特急代金をケチって始発の電車に揺られます。

8時。秩父に着いた時点で小雨でしたが登る頃には止むだろうと考えておりました。
しかし、10時になってもやまない雨。とりあえず行けるところまで行ってみることに。

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まずはバス停より奥に歩いていき両神山荘の方向へ。水洗トイレがあります。


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いきなりキノコに遭遇。登山道のど真ん中に堂々と生えていました。

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登山道は沢沿いに、山の側面をまっすぐ進んでいく感じです。
片側が切れ落ちているので滑落注意の看板が立っていますが、普通に気を付けていれば大丈夫。
特に最初の部分は傾斜もなく楽々です。


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鳥居をくぐると祠。無事に帰ってこれますように。

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何度か沢を横切ります。ちょっとアスレチックみたいで楽しい。

登山道も少しずつ登りに移行してきた頃、カメラ出すのを諦める程度に雨が酷くなってきました。
防水スプレーをしたというのにレインウェアは上も下もぐっしょり。
雨を浴びているというのにレインウェアのせいで暑い。
いつも以上に足を上げるのが辛い。息が上がる。
登山靴もゴアだと言うのに右足だけ浸水。
道も分かりづらい箇所が何ヵ所かあり、下だけみて無心で登ることは不可。
立ち止まっておにぎりを食べるのも難しい。

そんなこんなで雨の登山って想像以上に体力と精神をもってかれるんだなぁと実感しました。
もう何度、帰ろうかなぁと思ったことか。

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小屋まであと少しというところで、道に若い木が倒れていました。
先もよく見えないのでコースじゃないとこを歩いているのではと引き返します。
しかし、リボンのところまで戻っても他に道らしきものはない。

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半信半疑ながら進むと、次は巨大な倒木が2本。
1本目は下をくぐったものの、2本目は、くぐるには低く超えるには高い。
コースアウトの疑惑をぬぐいきれず戸惑いますが覚悟を決めて超えることに。
木が苔で滑りやすく体力の落ちてる今、腕の力で体を持ち上げるのは怖い。
汚れるの覚悟で木の上で腹這いになるような形で乗り越え、無事小屋に着きました。


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今は無人の避難小屋ですが、建物は広くてしっかりとしていました。
バスで一緒だった兄さん達は、このまま下山するとのこと。
案内通りなら後1時間半も登れば山頂ですが、雨がやむ気配がなく、
この先急登で鎖場もあるということで、自分も下山を決心。
引き返す勇気をくださった兄さんに感謝です。

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1時間休んで下山開始。
看板に両神って書いてあるからばっちりだよと、てきとうに自分を慰めました。

問題の倒木の所は少し道をずれるとよじ登らなくてもくぐれることを発見。
時間にゆとりができたことで心にもゆとりができ、帰りは風景を楽しみつつ降りました。


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弘法之井戸。

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石像。狛犬が見れなかったのだけ心残りだなぁ…。

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朝より沢の流れが激しくなっていました。

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登山道はこんな感じで細かい石と土でできていて地味に滑ります。
岩と根っこが多いところはぱっと見、どっちに進むか悩む。

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積まれた石に苔。いつから積まれているんだろうと思いをはせてみる。

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ふと目線を横にすると、ロックガーデンみたいに苔むしていました。
木々の緑と合わさって美しい。
うっそうとした登山道だと思ってましたが、本当は美しい道なのかもしれません。

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そして、沢が増水しているってことは、つまりこういうことだよね。
飛び石が完全に水没。足首が水没するぐらいの深さです。
勢いをつけて、スパッツとゴアを頼りに足をドポン。

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沢でもない場所なのに、岩伝いに水が流れこんでいるのを見た時はもはや苦笑。
水が豊富な登山道です。

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行きも渡った木の所。靴の上部まではあろう池ができていました。
さすがに濡れるどころか水没なので、近くの岩をよじ登る。
朝は渡れた木も、ほぼ水没していました。

小屋より約1時間40分、無事下山。
1時間半もあれば十分帰れると思ってたので、思ったより掛かりました。
15時10分のバスに乗って山旅は終了です。

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登頂できなかったのが大変残念ですが、引き返す勇気ってどういうものか実感できた旅でした。
「無理な登山はやめよう」、しっかり覚えておきたいと思います。

そして、あんなに雨に打たれて悔しい思いをしたのに、家に帰ると
なんだかんだ楽しかったように思えるから山って不思議です。
悔しさがなくなるわけではないですが…^^;

次に行くときは登れますように!