屋久島のために初めて道具屋に行き、値段に戦きつつ装備を買ってから1年。
ついに憧れの北アルプス白馬岳(2932m)に挑戦しました。
白馬大池と有名な大雪渓をぐるりと回るコースです。
二日目(白馬山荘~猿倉)はこちら。

<コースタイム>
【一日目】
08:09栂池パノラマウェイ自然園駅=08:22栂池山荘=09:40天狗原の祠==11:12乗鞍岳=11:58白馬大池山荘12:45=13:34船越ノ頭=14:33小蓮華山=15:55三国境=16:44白馬岳=17:10白馬山荘泊

【二日目】
06:39白馬山荘=06:57白馬岳頂上宿舎=07:50避難小屋=09:16岩室跡=11:00白馬尻小屋11:54=12:52猿倉荘

登山前日。サークルの方の車で栂池に向かいます。
翌日に備え、まずは八方の湯で温泉。
洗い場が狭いですが、温泉はぬるめでのんびり入るには快適でした。
近くの「八方美人」なるラーメン屋さんも気になりますが、体力を付けるため今夜は肉!

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アルパイングリルで信州ハンバーグ(2000円)を食べました。
ハンバーグと言いますが舌触りは肉!って感じでボリューミー。
薬味の山葵もこれまた美味しく、ぺろりと食べられました。

そして翌朝7時。栂池高原からゴンドラとロープウェイに20分ほど乗り、いっきに標高を稼ぎます。
いよいよ長い山旅の始まりです。まずは栂池自然園への道を進み登山口を目指します。
ここはもちろん、白馬のトイレはどこも清潔で手を洗う場所があるという驚きの待遇です。

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まずは樹林帯の中を登っていきます。しょっぱなからなかなか急な箇所も。
ガスっていることもあり展望があまり良くなく、ただただ日差しが暑い。

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木道が姿を現したと思うと突然視界が開け、天狗原という湿原に出ます。
樹林帯から解放された開放感!

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振り替えると祠があります。まだまだ元気なので、岩に登って近づいてみる。

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振り返ると天狗原が低木に囲われているのが見えます。
天狗原も広く感じるのに、こうして見下ろすと小さく見える。

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しっかり休憩したら、岩の転がる急登に挑みます。

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森林限界を超えると植物はなくなり、巨大な岩石の間を登ることに。

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稜線付近には雪が残っていました。かすかに硫黄の臭いがします。

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岩場を登り切ると、いよいよ稜線歩きのスタート!
一面に松が広がっており、仲間の言い出した通り、かくれんぼしたら楽しそうです。

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まずは乗鞍岳に到着。巨大なケルンのようなモニュメントが印象的です。

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さらに進むと、眼下に白馬大池が広がります。想像していたよりもはるかに大きい。

池沿いに、白馬大池山荘まで回り込みます。
実際歩いてみると一向に向こう岸につかない所にアルプスのスケールの大きさを実感します。

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水は透き通っており、綺麗なブルーです。

白馬大池山荘前に到着したらさっそく昼食休憩。
池ではなくカラフルなテントを眺めながらおにぎりを食べました。
外来トイレは男女共用のためか待ち列が発生。

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降りた分、小蓮華山に向けて登り直しです。瓦礫道になっていて歩きにくい。

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振り返って、大池に別れを告げます。
テントが可愛らしく、万が一にもテントを買うことがあったら黄色か橙がいいなと思う。


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高山植物の女王、コマクサが咲いていました。

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大池の花々はピークを過ぎていましたが、稜線上はところどころ花が群生しています。

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アップダウンを繰り返すというよりは、どんどん登って標高を稼いでいく稜線歩き。
まずは一つ目のピーク、船越ノ頭。
疲れから、標識のところに行くのを躊躇いカメラのズームで済ます駄目っぷり。

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ガスっているため、展望に恵まれず、稜線の先が霞んでいます。
目の前がピークかと思うと奥からぼんやり、新たなピークが姿を現すという悪夢。
無心になって一歩一歩進みます。

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ガレ場となっており、とにかく歩きにくい。

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何度も偽ピークにだまされつつ、やっとの思いで小蓮華山。地味に新潟最高峰です。
頂上には剣が刺さっていました。錆びついた感じが渋くてかっこいい。
頂上に剣はロマン。他にも剣が刺さっている山があると聞き、いつか巡りたいと思う。

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しばらく休憩しているとガスが流れ、美しい山並みを望むことができました。
瓦礫の白と草の緑のコントラストがきれいです。ガスと一緒に心も晴れやかに。

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雷鳥さん(子供)も発見。

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ついに晴れた!

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いったん下り三国境に到着です。
この辺りで船越ノ頭を過ぎたあたりから感じていた眉間の違和感がはっきり頭痛になる。
片頭痛のようなじわじわした痛み。
軽い高山病かもしれないと言われ、鎮痛剤を飲んで横になって休憩…。
思い返すと、なんとなく脈が早かったのも、高山病の症状だったのかもしれません。

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幸い薬も効いて出発です。白馬岳に向けて1時間弱、最後の急登。
晴れたりガスったり忙しい天気。
地味に片側が切れ落ちている所も多く、晴れると高度感があります。


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ガスが出始めた時に、ふと左を見ると霧の中にに自分の影が。
よく見ると虹に囲われている。あまりの不思議さに手を振ってみたり、移動してみたり。
ブロッケン現象という自然現象らしいです。

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のぼりもいよいよあと少し。左側が抉れたかの如く切り立っています。

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白馬岳登頂!山頂に着いた途端に目の奥がじんわり熱くなる。
安心か感動か自分でもよくわからないけど、泣きそうになりました。

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雲海の合間に見えるアルプスの山々。

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展望図指示盤には綺麗にお金が並べられていました。
思わず自分も誕生年の小銭も並べる。

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少々下って、日が傾き始めた頃、白馬山荘に到着。
なんだかんだ気を張っていたようで、一気に肩の力が抜けました。

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きれいな室内。運よく、仲間だけで貸し切り状態でした。

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さっそく食堂で晩ごはんです。3000メートル近い山で食事が出るって有難い。

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ご飯を食べたらスカイプラザへ移動。せっかくなのでバッチと葉書を購入。
山荘からはがきを出すことができ、記念の判子を押して貰えるそうです。
こんな山の上なのに52円で届くんだから凄い。

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登ったら食べると決めていたケーキ。
こちらはもはや山の上だからという前提を抜いてもすばらしいレストランでした。
夕焼けに染まる白馬の山々を眺めながらソーセージとケーキを頂きました。

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荷物を整理して20時半、就寝します。
初山小屋とはいえ、疲れで落ちるだろうと思っていました。
なのに、横になると息苦しくなりどうも寝付けず。
うとうとして夢を見始めてもビクッとなって1時間おきに目が覚めます。
高さの問題もありそうですが、山頂に泊まるということへの不安が影響してる気もします。


そんなこんなで1時。星を期待して防寒着を着こんで戸外に出てみました。
外に出て上を見上げた途端、満天の星空。
数多の星に、天の川、ペルセウス座流星群と、あまりの美しさに衝撃を受けました。

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デジカメでなんとか撮れないか粘った結果がこれ。一眼が欲しい…。

気づくと30分ほど、星を眺めていました。
夏とはいえさすが山の上。体が冷えてきたので戻ります。
上半身を高くすると楽になるかもと聞き、布団を丸めて壁に持たれてみる。
確かに呼吸が楽になり、やっと寝付くことができました。

2日目に続きます。