GWも終わり。
頂上に剣が刺さっている神聖な山、男体山(2486m)に行きました。
急登ですが、中禅寺湖と戦場ヶ原、白根山、雲海等を一望できる素晴らしい山です。

【コースタイム】
登り 9:03二荒山神社=9:51四合目=10:40七合目=11:50男体山
下り 13:00男体山=13:57七合目=14:41四合目=15:22二荒山神社
GW最後の土曜日。せっかくなので遠出しました。
東武線の始発に乗るために自宅から40分ほど離れた駅へ。
東武日光までの往復乗車券+バスのフリー切符がセットになったまるごと日光東武フリーパスを買って電車に乗り込みました。

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乗り換え乗り換え日光に向かいます。気分は小旅行。
旧型の電車でおしりは痛いですが、この固い椅子とのどかな車窓風景の組合せは嫌いじゃない。

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7時40分、東武日光駅に到着です。
バス停は駅を出て正面、横断歩道を渡った所にある湯本温泉行です。
天気予報がよろしくないせいか7時55分のバスはガラガラ。普段は混雑すると聞くので間違ってないか不安になるレベル。

なにはともあれ乗車。路線バスですが車体は観光バスなので座り心地は最高!しかも、意見は別れるところでしょうが、急カーブが連続する、かの有名ないろは坂を通過するので観光要素もバッチリです。

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8時45分。二荒山神社にて下車。
トイレはこの階段を上って左側に水洗トイレがあります。トイレットペーパーは自販機で購入するようになっています。

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これから登る男体山。高い……。

入って右に登拝受付所があります。住所と名前を記入し500円を納めると、お守りと簡単な地図をもらえます。

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鳥居をくぐってスタート。いきなり階段が出迎えてくれます。

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階段を抜けると一合目。山肌一面に笹が茂っていて圧巻です。
ただ、写真だと分かりづらいですが、最初から容赦ない急な坂です。
石も階段もなく歩きやすい道ですが、水平になるところがほぼありません。
スイッチが入っていない体には辛い。
登り慣れていそうな方に後からバテないようにゆっくり登ると良いと言われたので立ち止まりつつあがります。

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30分ほどでボーナスステージ、舗装路(傾斜緩め)です。
しかし、喜んだわりには代わり映えもしない道に即行飽きました。我儘と言われようと舗装路歩きは苦手だ…

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鳥居が見えたら4合目の登山道入り口。

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再び笹の中を進みます。若干、道に岩が混じるようになりました。
避難小屋が見えてくると5合目。

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この辺りまで来ると、振り返った時に視界が開けています。
空は青空。雲海が広がっていました。

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笹の間をさらに抜けて6合目に到着。

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樹林帯に突入です。
苔もあってひんやりしているような気がする。

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林を越えると土より岩が目立つ道になります。
振り返ると雲海と中禅寺湖。見える景色のスケールがでかい。

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6合目のクライマックスにはこんな巨大な岩も。
ここをよじ登り、写真上部に小さく映る避難小屋まで、ほぼ真っすぐ登ると7合目です。
ちなみに、6号路の林を抜けたら日影はほぼなく、だいたい直射日光にさらされます。
修行の道です。

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7合目。登り切ったからと言って道がなだらかになることはありません。
むしろこの辺りから神社でもらった地図にあるように本格的にガレ場です。

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こんな感じのガレ場が延々と続きます。
登れど登れどこの坂が途切れることはなく、坂が緩くなるとかベンチがあるとかそんな優しさは一切ありません。
むしろ全力で心を折りにかかっています。大倉尾根もびっくりのストイックさです。

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鳥居がありますが、まだ8合目にはつきません。

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さらに5分登って八合目、滝尾神社。
右に普通の登山道が続きますが、心が折れそうなので鎖のある方を登ってみました。
ごく短距離ですが、ちょっぴり慰められました。

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岩の間を抜けると登山道と合流。こういうのちょっと楽しい。

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もう少し上がるとガレ場も終わり、傾斜が緩和されました。
しかし、楽な斜度を微妙に上回っているので、疲れが蓄積されてきている体にはしんどい。

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土嚢が積まれた道や階段が延々と続き、体だけでなく心にもダメージが…
もう文字通り体を引きずりながら登っている感じ。ストックだけが頼りです。

そして、森林限界を迎え登り切ったと思うと遥か先に頂上が見え、最後に心をへし折ってくれました。
「偽ピーク」とか、「だまされた」とか、笑えない程度にはぽっきりです。

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山頂付近では風景が一変。
地面は赤くなり、岩は溶岩のようなごつごつしたものになります。
頂上直前は細かくなった火山岩やら軽石でザレ場になっており、斜度がきついこともあり
足がずるずる滑ります。
ひどくバテててとにかくしんどい。

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3時間の苦行を乗り越え山頂に到着。
さっそく剣のところに向かいます。

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おおー!!!折れてしまったため新しくなったという剣は空や雲を写し輝いておりました。まるで透き通っているようです。
触れると、ひんやり。なんか力をもらった気がする。

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男体山の展望は360度。残念ながら雲海があった辺りはガスってきてしまいましたが
中禅寺湖と戦場ヶ原、白根山はしっかり見えました。中禅寺湖と戦場ヶ原は訪れたことはあるのですが、今回山の上から見て、改めてその広大さに感動しました。

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戦場ヶ原。

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1時間ほど休憩してるとガスが流れてきてしまいました。だけど、これもこれで水墨画のようできれい。

帰りはピストン。15時22分に神社着、計2時間22分で降りてこれました。
神聖な土を持ち帰らないように、鳥居をくぐる前に靴を洗いましょう。


道中は少々つらいですが、美しく輝く剣、雲海、中禅寺湖、戦場ヶ原と頂上の楽しみは格別の山でした。